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【サーキットへ】
カッスルクームからグッドウッドへ行く間に数日の猶予があったので、事前に計画していた通り
ブランズハッチへ行くことにします。
別に何かのイベントがあるわけではなく、単にサーキットを見るだけですが。
全く急いでいないので、のんびりと午前10時にロンドンのヴィクトリア・ステーションを出発。
アイズフォードという駅を目指しますが、ヴィクトリアから出た列車はそこに停まってくれず、
2駅行き過ぎます。まあ折り返しの列車で無事到着しましたが。
ここで何が問題かっていうと、列車のボロさですね。ヴィクトリアから出る近距離列車は、
パディントンやセント・パンクラスと比べてダントツに汚いです。
平日にも関わらず駅員はおらず、完全な無人駅でした。
【歩く】
これも事前に計画していたことで、時間に余裕があるのと同時に財布は余裕がないので、
サーキットまでは徒歩です。
まあ一本道なので迷うことはありませんが、一応歩き方としては駅を出たらひたすら20分ほど
北上し、左手にRACのオフィスがあるT字路を右折。そんだけ。
アイズフォードの村を抜ける道は、街路樹と小さな家が並ぶいい雰囲気の場所です。
右折してからは視界が開け、丘陵地帯の一番下から雄大な起伏を眺めることに。
……が、サーキットが近付くにつれ、その丘陵の頂上まで登らないといけないことが判明。
畑の中の小道を登り切ってやれやれと思った瞬間、宇宙まで飛べそうなカタパルト状になった
高速道路が。ガチョ━━(゚д゚;)━━ン!!
クルマが軽快にビュンビュン登って行く脇で(歩道はあります)、ひーこら言いながら登りました。
所要時間30分ほどで。
絶対におすすめできません。くれぐれも真似しないように。
もしこの日が涼しくなかったら、途中でリタイアしてたかもしれません。
【到着】
案外小さいゲートの、一つだけが空いています。
一応、そこにいたゲート員のお兄さんに「入っていいですか?」と聞いてから進入。
もちろん無料です。
最終コーナー側から入ることになり、いきなりショートコースが一望できます。
ちょうど赤旗が出ており、クラッシュしたクルマを回収しています。マーシャルも結構な人数がいて、
普通に活動しています。
実際、金網とホームストレート越しにパドックを見ると、数台のトランポと多数の走行待ちの一般車
やエンデュランス車(LMPのバッタもんみたいな小型のスポーツカー)がゴロゴロしています。
パドックはショートコースの中にあるが為に異常に狭く、コントロール・タワーとガレージに用事が
ない限り、行く意味が薄そうです。ほとんどのサーキット施設は、観戦エリア側にあります。
観客は皆無。見事に誰もいません。疲れていたので休憩したくとも、グラスタ入り口には鍵が掛かって
るわ、売店は全部休みだわで散々です。
1コーナー裏まで歩いたところで、やっとドライバ−ズ・サロンを発見。普通に営業していました。
【ドラサロ】
もし、特にオールドファンがブランズに行く機会があれば、ドラサロへは言ってみましょう。
昼食を載せたトレーを持って窓際の席に着くと、壁に掛かった額の中に古いフォーミュラの写真が
いくつも目に入ります。CARTで知っているのでモレノやグージェルミンのヘルメットだとすぐに
分かったのですが、近付いて額の中の書き込みを見てみると、初期の国際F3000の写真だそうで。
他にもよくわからない物ですが、二輪の古い写真などがいくつか展示されています。
天井には、各レースイベントの歴代優勝者の名が書かれたプレートが掛けられており、F3000は
もちろん、今も毎年やっているFフォード・フェスティバルのウィナーの名前もちゃんと飾られており、
マーク・ウェバーやアンソニー・デビッドソンの名が見られます。
一番カッコイイ写真が、入り口の壁に掛かった大判物。
F1の各グランプリのウィナーだけは、写真入りで飾ってあるんですねぇ、これが。
しかもモノクロ写真を上手く加工して、往年のウィナーが一同に会しているかのような出来になって
いるのです。レーシングスーツ姿のアラン・ジョーンズとか、マリオ・アンドレッティとかが並んで
いるわけです。
【ショトコース】
一番近い1コーナー側から、コースサイドに沿って歩いてみます。
まず、何といっても壁を駆け降りるかのような1コーナー。この傾斜はかなり恐ろしいです。
ターンインしても下りのままですが、そこから全開区間。1コーナーは気合いでクリアするとどこか
で見たことがありますが、まさにその通り。
しかも1コーナーの先がすり鉢状になっており、またすぐに登り。そしてヘアピンを抜けるとまた下り
と、まるっきりジェットコースターです。
ここに一人、仲間の走行を撮影しているらしいカメラマンがいました。この日、コースサイドで見掛け
たのは彼だけです。
この近辺ではフェンスが高いので、撮影は難しいですね。ヘアピン奥はフェンスの隙き間を狙って
なんとか撮れますが、私の身長だとギリギリ。
そのままコース沿いに進むとまだ下りになりますが、ヘアピンの背後にも同じ高さのコースが見えた
のでそちらに行ってみることにします。
【インディコース】
ヘアピンと背中合わせになっているのは、インディコースの長いストレートでした。
しかしここも微妙にフェンスが高く、私ではフェンスの上からカメラを向けることはできません。
ストレートエンドは、ここも急速に落ち込んでおり、ちょうどブレーキングゾーンからは登り。
そしてターンインというA1リンクのような感じです。
ブリッジを渡り、インディコースのインフィールドへ。
と言っても深い木々に囲まれたエリアで、踏み固められただけの土の小道を行く以外に経路がない
という所。途中、道を横切る黒猫に会いました。サーキット内部に生息してるんでしょうか。
夜の合間にコースを横断して出入りしてるのか。
インフィールドを横切り、インディコースの反対側。最終コーナーへと通じるバックストレートに
出ます。ここで初めてフェンスの内エリアに遭遇。こちら側の防護施設はガードレールのみ。
コース反対側は、森の木がコース上にはみ出している為、コースサイドのタイヤバリアには陽が
当りません。その為、タイヤが苔むしています。一体何年前からそのままなんだ〜。
とまあ設備がここだけえらく旧式な為に、チャンプカーがここを走らなかったというのも頷ける
話です。マシンが飛んだら死にますからね。観客は。
(しかしショートコースは既にヘルマン・ティルケの魔手が伸びており、インディコースも直に
改修されてしまうんでしょう)
【最終コーナー】
インフィールドを南下して最終コーナーへ。
意外なことに、ここもアンダーブリッジから最終コーナーの入り口まではフェンスがありません。
カッスルクームのように、土手の上に観戦エリアがあるからでしょうね。この最終コーナーは
クリップにつくのが難しいようで、走行中の一般車たちのラインは各自でてんでバラバラです。
まあウデの問題もあるんでしょうけど。
しかしここで一つ問題発生。
観戦エリアの芝生で一人休憩していると、変な虫が大量にまとわり付いてくるんです。
ゴマ粒よりは大きいかなという程度の真っ黒な甲虫で、払っても払っても数10匹の来襲が続きます。
ギャー。
どうも芝生に湧いている連中らしく、砂利道まで逃げるとあらかた消えました。キモッ!!
ちなみにこの虫、グッドウッドの芝生にも大量にいました。しかしロンドンのハイドパークの芝生
には全くいませんでした。どうなってんだ。
【グラスタ】
もう一度、ホームストレートに戻ってきました。
ここに来て一番悔しかったのは、グッズショップが全部閉まっていたこと。
特に店の壁一面、天井までモータースポーツのビデオや書籍が積まれたあれは本当に惜しかったなぁ。
レースウィークにならないと見られないんでしょうね。
さて、グラスタ入り口の戸が空いていたので、入ってみることにしました。
中に一人、ストップウォッチを持ったチーム関係者がいるだけで、スタンド席には私一人。眺めの
良さは抜群でした。
【帰投】
サーキットから少し足を伸ばすとウェスト・キングスダウンという町があり、ここにメニュF3
モータースポーツのファクトリーがあります。当初は外から見るつもりでしたが、疲れたので中止。
とっとと帰ります。
先程の登りの高速道路を下るわけですが、前方の丘陵の斜面から霧のようなものが昇ってきます。
真っ昼間だし、空は晴れているし、なんじゃこりゃと思ったら、何と局所的なスコールの飛沫が
霧に見えたのでした。またしてもギャー。
猛烈な雨でしたが、路肩に止まっていたスカニアのトラック(F3でスポンサーとしてよく見る)
の影で何とかやり過ごしました。
イギリスのカントリーロードを甘く見ていたので、疲労が溜まります。
翌日から3日間、あちこち歩き回らなければいけないわけですが……。
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